a-ki blog

見たこと、聞いたこと、考えたこと。

祇園祭の後祭り

_7230046
今年は49年ぶりに祇園祭の後祭り(あとまつり)が復活した。といっても僕が物心ついた時にはすでに一本化されて行われていたので後祭りは初めての経験。


_7230038

本来、先祭りの巡行は7月17日の神幸祭に、後祭りの巡行は7月24日の還幸祭に合わせて行われていたのだそう。

「信仰か観光か」というよく出来たダジャレのような議論の末一本化されたものが本来の形に戻ったということ。

_7230012

先祭りの宵山行事中は歩行者天国に露店が立ち並び従来通りの夏祭りの様相ですが、後祭りはそういったものがありません。

_7230017
先祭りと比べると人も少なめなので、純粋に祇園祭と京都文化の奥深さに触れたいなら後祭りのほうがいいんじゃないかという気がします。

_7230026
祇園祭の山鉾はたくさんの懸装品で飾られています。それら一つ一つが「国宝級」などという言葉でも言い尽くせない世界的な価値のあるお宝なのです。

_7230018

宵山行事の間中それらは町家で公開され間近に見ることができます。

_7230033

鯉山の懸装品、ペルシャ絨毯のタペストリー。

_7230034

同じく伝説の名工、左甚五郎作の木彫の鯉。

本来は美術館でガラス越しに見るべきようなものがこんな間近に。

_7230067

さて、今回の後祭りに合わせて約150年ぶりに復活した「大船鉾」。

後祭りに建つ十基の山鉾の内、唯一の鉾でもあります。(後の九基はすべて山)

_7230079

もとの大船鉾は幕末の蛤御門の変で焼失したのだそう。本体は新築であるがご神体や懸装品の一部は焼失を逃れた当時のもの。

_7230089

他の山鉾と比べてもとても大きく感じる。道幅の狭い新町通いっぱいに建てられているのでとても全景を写真に収められませんでした。

関係ないけど、せっかく祇園祭を本来の姿で継承するのなら、新町通と室町通は電柱を地中化してスッキリした空の下で山鉾が見れたらいいのにね。